看護学生時代の純粋な私(おじいちゃん患者からの微妙なセクハラ)


私は、元々は医療事務員でしたが、看護師がとても楽しそうに思えて、看護学校に通い始めました。その当時、平日は学校での勉強があり、土日は病院での仕事というサイクルでした。主な仕事は看護師さんの手助けをする助手さんのような仕事をしていました。

仕事内容は主に病棟の患者さんの保清や病室の環境整備でした。長く入院している患者さんは土日に来る学生さんという認識で覚えていてくれました。あるとき一人の患者さんと色々な話をしているうちに意気投合しました。

私は、なんだか他界した自分のおじいちゃんと話しているような気分になれてとても楽しかったのです。

image2015.04.02

あるときそのおじいさんに自宅の電話番号を聞かれました。その時の私は、個人情報を教えてはいけない。という言葉をすかっり忘れており自宅の電話番号を教えてしまいました。

それからそのおじいさんは一時退院しました。そうして自宅に本当に電話がかかってきて「一時退院出来たから公園へいって散歩を一緒にしてほしいんだけどいいですか?」といわれました。

その後公園で待ち合わせをして、公園内を歩きつつ、綺麗な花壇に咲いている花々を見ながら、奥さんに先立たれさみしいこと、長男夫婦は、隣に住んでいるがあまり行き来はないこと、そして胃がんの病状などの話をしてきました。

おじいさんは「もう俺は先が長くないんだ」と言いました。その後なぜか私の後ろにゆっくりと回り込み、手を背中からまわしてきてギューッと密着してきて抱き着かれました。私はまっさかのことでびっくりしました!!

しかし、手を振り払うこともできずにそのまま時間は止まっていました。そうして何分か経った頃、犬の散歩の方が通り、おじいさんは手を放してくれました。

それから、「お願いだから一緒に夕食を食べてほしい」と言われて、近くの懐石料理屋さんへ行きました。その後普通にさよならを言って、別れました。

それから、私は実習が始まりしばらく病院へは行けませんでしたそのおじいさんがどうなったかはわからずじまいです。

しかし、今思うと、自分のとった行動は、なんだったんだろう。かなりあり得ないことだったな・・・もしそのことを師長に話したならば、怒られたと思います。でも少しは、おじいさんの癒しにはなれたのかも・・・

今日の部屋持ち:ポンちゃん