喧嘩はお手柔らかに。


救急外来にはよくお酒に酔って転倒して額を切って入院。とか、若い男性同士のけんかで、鼻を骨折。とか色々な喧嘩入院は多々ありました。

その日に来た若い男性患者さんは、タオルで顔をまいていました。いたってタオルを巻いている顔の他は健康そうですが、一言も話せなそうで、ジェスシャーで訴えてきました。しかしよくわかりません。

私はこの方が何の急病なのかが見当がつきませんでした。その時付き添いのとび職の方が、「こいつあごが外れちまってよ、もどらねーんだ!!」と言いました。

そして救急外来の先生が顎を手で支えながらタオルを取ったその時。まさに、漫画で見るあごがアイーンて感じに下に落ち、外れた状態でした!!

私は、かなりびっくりしました。それと同時に笑いが、おもいっきりこみ上げてきてしまい。必死に下唇を噛んで我慢しました。

私は、漫画が大好きで、すぐに頭の中が漫画になってしまうのです。もう私の頭の中は、葛飾区亀有派出所の両さんですよ!!

しかしこんな時に笑ったらまた救急外来の医師から叱られます。救急外来の先生が直ぐに歯科の先生に連絡して、診察をして、あごをはめていきました。初めてのハプニング救急外来でした。しばらく思い出し笑いをしてしまった出来事になりました。

そしてその次に救急外来に来たのは救急車で運ばれてきた、中年の女性でした。初めは、「階段からふらついて転がり落ちてしまった」と細々とした声でやっと話していました。

そして色々と検査や触診を先生がしていくうちに、おかしな節が出てきました。検査の結果は胆のう破裂でした。先生の見解では、「階段から落ちただけでは、胆のうは破裂しないだろう」というもので、先生はもう一度女性に問診をはじめました。

すると、女性は痛みをこらえながら小さな声で「夫婦喧嘩になり、口論の末に、旦那に腹部を蹴られた・・・」とポツリと言いました。なんとまあ。DVだそうです。

その後緊急手術になりました。そして後から旦那さんが来て、手術同意書にサインをしていました。お腹を蹴った、ちょうほんにん!!

この患者さんは、近くの歯科医の奥様でした。旦那様は評判の良い●●医だっただけに人は見かけによらないと、改めて思いました。このごろDV多いです。キレやすいのは若者だけではありません。

今日の部屋持ち:ポンちゃん

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