医師もやはり普通の人間


ある先生は、気持ちが不安定な内科の医師。キレると危ないと有名でした。その日私は救急外来担当でした。

救急外来はとっても緊張します。どんな患者さんが来るのか分からないからです。

その日救急外来に来た患者さんはいつも外科外来に来ているBさんでした。症状は下血でした。その時私はたまたますぐ近くにいた外科のベテラン担当医に何となく、「Bさんが外来にきているのですよ」と話したら「じゃ内診してみようか?」と肛門診察をしました。

その後救急外来担当の内科医師が来て、Bさんを診察しました。それほど救急な症状ではなかったので点滴治療で済みました。

しかし、私はそのあと今日の救急外来の担当だった内科医師が来て、近くに寄ってきて首元をつかまれて「今日の救急外来担当は、僕なんだよ!!」と血眼になり言われました。私はすごくびっくりして、心臓バクバクでした。

しかもその時わたしは妊娠7か月。お腹も目立ってきたころでした。誰が見てもわかる妊婦用の白衣でした。

いままでに首元をつかまれたことなんてなく、私は泣きそうになりました。

それからは、周りにいた看護師さん達が先生を落ち着かせてくれました。その後も気分が落ち着かず帰宅時の運転中も凹んでいました。

それから、数日後、その医師は救急外来に現れて、笑顔で「これ看護師さん達でたべて!」と差し入れで美味しいお菓子を持ってきました。

それから、私にも普通に「今日は暇そうでよかったね~」と話しかけてきました。しかしあの怖さはずっと忘れられません。

今でも相当その医師は病んでいて外来の診察中、笑顔で話していたかと思えば急に患者に対していきなり怒り出したりと、地雷がどこにあるのか・・・本当に起伏が激しくて担当に着く看護師さんが苦労していると有名です。

そして、その当時もう一人、病んでしまった医師がいました。精神科の医師です。その先生は優しくて患者さんの訴えを良く聞いてくれて評判が良かったのです。

しかし患者さんと真面目に向き合いすぎてしまったのか自分がうつ病を発症してしまい。半年間休んでいました。

その後出勤してきたときには、表情は、無表情。そして、円形脱毛がいっぱいできていました。その時短時間労働勤務をしていて、廊下を歩いているのを見かけましたが、いつもぼんやりしています。

そしてきちっとしていた風貌も変わりました。円形脱毛症がだんだんひどくなり髪を坊主にしていました。やはり医師も人間なんだな:・・・と思いました。

今日の部屋持ち:ポンちゃん

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